不思議の国のアリス

その間キャロルは乙女たち、特に贔屓であったアリスのために、「アリス」という名の女子の冒険物語を即興で語って聞かせた。

オックスフォード近郊のフォーリー橋から始まり、5マイル離れたゴッドストウ村で終わった。

キャロルはピクニックの翌日からその業務に取り掛かり、8月にゴッドストウへ姉妹と出かけた場合には物語の続きを語って聞かせた。

キャロルはそれまでにも彼女たちのために即興で話をつくって聞かせた事が何度かあったが、アリスはその日の話を特に気に入り、自身のために物語を書き留めておいてくれるようキャロルにせがんだ。

この手書きによる作品『地下の国のアリス』が完成したのは1863年2月10日の事であったが、キャロルはさらに自分の手で挿絵や装丁まで完成たうえで、翌1864年11月26日にアリスにこの本を差し上げたいものした。

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